実は意外とかかる!会社設立時に出ていく費用

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2015.08.13

起業

実は意外とかかる!会社設立時に出ていく費用

今や1円で株式会社を設立できる時代です。起業自体のハードルは下がったといえますが、実は起業1年目に会社から出ていくお金は非常に多いです。資本金を用意しなければならないことは理解していても、維持費用や保険料などについては起業を考えた時点では知らない人も多いのでは?
今回は、起業する際に「知らなかった」という事態に陥らないために、「会社設立時に出ていくお金」にはどんなものがあるのかについてお話しします。

<目次>

会社設立の手続きには最低266,500円!?

起業時に発生する費用には、どんなものがあるのでしょう。
以下に、会社設立に最低限必要な項目を挙げます。

  • 定款印紙代………………40,000円(※)
  • 定款認証手数料…………52,000円
  • 履歴事項全部証明書……3,000円
  • 印鑑証明…………………1,500円
  • 登録免許税………………150,000円
  • 会社の印鑑作成費………20,000円

※電子定款であれば無料です。

電子定款を利用しない場合、上記の266,5000円は必ず必要になります。

設備や顧問税理士など、どうしても必要な維持費用がある

事務所の賃貸や水道・通信費、財務管理のための税理士報酬などといった費用は、会社を動かすためにどうしても必要なものです。
もし仮にこれを削減しようとすれば、その分自身の負担が増え、経営への専念が難しくなることは目に見えています。

どうしても必要な維持費は、最初から起業計画のひとつとしてしっかりと確保していくことが大切です。

ホームページや名刺の作成など広告関連

ビジネスにとって名刺が欠かせないものであるように、インターネット全盛のこの時代においてホームページは必須ツールだといえます。業態によっては必要ない場合も考えられますが、BtoBにせよBtoCにせよ「まずインターネットで調べる」という人は非常に多いです。ホームページは「真っ先に相手の目に触れる会社の看板」といえるかもしれません。

サーバやドメイン、メールアドレスの取得

セキュリティの観点から考えても、会社専用のメールアドレスは必要です。現在、日本全国の6割以上の会社が専用アドレスを持っているといわれています。フリーアドレスを利用することで顧客に不信感を与えてしまうケースもあるため、メールで重要な情報をやりとりする場合は、専用アドレスを取得すべきでしょう。

顧問税理士や顧問弁護士との契約

顧問税理士や顧問弁護士を雇わなければならないという決まりはありません。「起業したてでお金がない」「事業が安定するまで節約したい」と言って契約しない人も少なくありません。しかし、これで本業が疎かになっては本末転倒です。起業したてだからこそ、本業に専念するためにも、顧問税理士や顧問弁護士を利用する価値は大きいといえます。

パソコンや文房具などのオフィス事務用品

デスク、椅子、文房具、電話など、オフィス事務用品は会社を営むうえでの必需品です。ホームページやメールアドレスの必要性と関連しますが、今の時代においてパソコンのない会社もめずらしいでしょう。

オフィスを借りるための契約にかかる敷金や礼金、家賃

賃貸オフィスやレンタルオフィス、シェアオフィスなど、どのような形で事務所を選択するかによってコストに差は生じますが、お金がかかることに変わりはありません。起業初期に会社の住所や電話番号をレンタルできる「バーチャルオフィス」というスタイルもありますが、コストはゼロではありません。ただし、自宅を事務所とする場合は除きます。

資本金の額が節税につながる

まず、会社を設立するための資本金ですが、これは冒頭で述べたように1円から可能です。しかし、資本金とは会社の体力を表すものであるため、将来的に銀行から融資を受けることなどを考えると、極力資本金は多いほうがいいといえるでしょう。
ただ、資本金が1,000万円を超えると設立初年度から消費税の課税業者となります。資本金が1,000万円未満であれば初年度の消費税は免除されるため、増資のタイミングについてもよく検討しましょう。

なお、法人住民税についても、資本金が1,000万円未満と1,000万円以上では納税額が異なります(税率は市町村によって異なる場合があるため、起業する場所の税率を確認しておきましょう)。また法人地方税は、赤字であろうと黒字であろうと必ず課税されるため、資本金を決める際の参考にしてください。
ただし、これらは事業年度終了後2カ月以内に払うものであるため、1年目に払うお金ではありません。

起業後の大きなハードル! 社会保険料の負担は思ったより大きい

最後に、会社から出ていくお金として非常にネックといわれている社会保険料についてご説明します。
社会保険料とは、いわゆる健康保険と厚生年金のことです。会社が納付しなければならないのは、給与の28.74%にのぼります(社員負担の14.05%と会社負担の14.695%を合わせた数値)。
たとえば経営者だけの一人会社でも、社会保険は強制加入であるため、このコストは避けて通れません。また、従業員を雇い入れたら、その人に支払う給与の28.74%を納めなくてはならないということを頭に入れておきましょう。
ほかにも、従業員を雇ったら雇用保険や労災保険にも加入する必要があるため、これについてもきちんと見積もっておきましょう。

まとめ

残念ながら、現代はおよそ6割が起業1年で会社をたたむ時代だといわれています。気軽に起業できるからこその数字ではありますが、せっかくなら、事前にきちんとした資金計画を立て、会社の成長に真剣に取り組んでいただきたいところです。

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